文化としての音楽と、日本の音楽業界のかかわり

〇〇はなぜ売れたか。今売れるにはどうすればいいか。ごく近視眼的な情報が氾濫する中、業界や社会の関係性について、ルーツを含めた多角的な面から考察しようとする向きは多くありません。音楽業界の存在理由とは何か?そもそも、私たちが音楽と思っているものは何なのか?主にアメリカの例と比較しながら、日本の音楽業界の特異性に目を向けてみましょう。

ジム・ローレンス:LA-2A と Teletronix をつくった男

1962年に登場したLA-2Aは、以来、コンプレッサーのスタンダードとして、世界中のスタジオに導入され、数限りない音楽の収録に貢献してきました。現在ではUniversal Audioやビル・パットナムの影に隠れがちですが、才あるLA-2Aの開発者、ジム・ローレンスの残した一部の功績を覗いてみましょう。

【宅録】ギターやベースのノイズの対処法

DAWもパソコンも揃えていざ宅録!となっても、意外に次から次へと根本的な問題が発生し、思う様には行かないものです。その一つが「ノイズ」。ギターやベースのホームレコーディングでノイズに悩まされている場合、思わぬところに原因があるかもしれません。

Fairchild 670の使い方

Fairchild670は、ぶっ潰すだけのコンプではありません。LAT/VERT機能、カーブの設定、INPUT GAINとTHRESHOLDの使い分けなど、意外と知られていない独特の機能をたくさん秘めています。この記事では、「ホーリー・グレイル」の別名を持つ怪物コンプ、Fairchild 670が秘めた機能のすべてを解説していきます。

「Fairchild 660/670」設計者の素晴らしき人生

あまりに有名な「Fairchild 660/670」の名に反して、その設計者に光が当たる事はほとんどありません。エストニア出身のレイン・ナーマ(Rein Narma)が第二次大戦を越え、レス・ポールやルディ・ヴァン・ゲルダーなどの天才と繋がりながら、名機を生み出す過程を、紐解いていきましょう。

マイク3本でドラムを録る方法:グリン・ジョンズ・テクニックの基本

複雑に考えられがちなドラム・レコーディングですが、ロック・マニアやオーディオ・マニアの愛聴盤、「Led Zeppelin I」のドラムがマイク3本で録音された事をご存知ですか?この仕事を成し遂げたグリン・ジョンズのテクニックを押さえ、積極的な音作りに応用しましょう。

SSLの歴史:「SL4000番台」コンソールの軌跡と品格

「そのスタジオ、卓はSSLかい?」―1980年代以降、世界中のスタジオでもはやSSLコンソールの導入は必須事項でした。名高いプロデューサーやエンジニアを魅了してやまないSSLの品格とは何なのか?前回に続き、本記事の執筆に当たっても、英国SSL本社スタッフが多くの貴重なアドバイスをしてくれました。SL4000Aから大ヒットとなったE,Gシリーズに至るSSLコンソールの歴史をじっくり紐解いていきましょう。

サージカルEQの裏技:「EQ3 7Band」で特定の周波数帯をソロにする方法

意外と知られていませんが、プロツールスのストックEQには不要な周波数帯域の特定に役立つスマートな隠れ機能が搭載されています。この機能さえ知っていれば、サージカルEQにかかる作業時間を短縮できるだけでなく、「Q幅を狭めてブースト」という手法で耳を傷める危険性もなくなりますので、知らない方はぜひチェックしてみてください。

VUメーターの概略と、ゲイン・ステージングへの活用テクニック

コンプレッサーなどのフェイスパネルで何気なく揺れているVUメーター。カッコいい以外に、実はとても機能性に優れたツールであることをご存知ですか?ゲイン・リダクションやインプットレベルの監視以外にも、ミックス時のゲインステージングに役立つVUメーターの特性を踏まえた利用法をご紹介します。

SSL創設者コリン・サンダースの遺産 : 開拓者のプロトタイプ・コンソール

1996年。週刊ビルボード誌の「スタジオアクション」欄によると、「この年チャート1位を獲得した曲の実に83%がSSLコンソールで制作された」という記録が残っています。NeveやAPIよりも、あなたのプレイリストに最も貢献しているのはSSLかもしれません。本記事では、そんなSSL英国本社スタッフの協力を得て、創設者コリン・サンダースの物語に焦点を当てました。