Pro Tools : 初心者必見!不要なデータを削除してセッションを劇的にスリム化する方法

Pro Toolsでリテイクやエディットを何度もやっていると、いつの間にかセッションファイルはいらないデータでいっぱい!なんて事がよくあります。カンタンなひと手間で不要なデータを削除すれば、PCの負担軽減も期待できる上に、整理もラクラク。データ共有にも喜ばれるスリムなセッションデータを目指しましょう◎

Pro Toolsセッションのオーディオファイルには使わないデータがいっぱい!

誰でも一度は使った事のある非破壊オーディオ編集機能ですが、その便利さの代償というべきか、基本的に今時のDAWはエディット過程で発生するデータを何から何までほぼ全てセーブしています。何度も録った没テイク、不要になって消したクリップ、スライスで新しく作ったリージョンと元のオーディオデータなどなど、編集画面上からデリートボタンで消えた様に見えても、実はぜんぜん消えていません。Pro Toolsの場合も例外なく、すべてのデータがハードディスク内に残っているので、いざオーディオファイルを覗いてみると、とんでもないデータ量になっている事がよくあります。

ハードディスクやSSDの容量も増え、パソコン内のデータ量についてそんなにシビアになる人も居ないかもしれませんが、整理やアーカイブ化を考えると、やはりスリム化しておくに越したことはありません。また、誰かにファイルを送ったり、共有したりする時には、データ量が小さい方が有難がられます。

関連記事:ProTools:セッション・テンプレートの利点と作り方

エディットをたくさんする人ほど、かさばるデータの大半が二度と使わない様なデータの破片だったりしますので、いざと言うときの為にカラッと整理する方法を知っていると、役立つと思います。

やり方はとても簡単ですので、プロツールスユーザーの皆さんはぜひマスターしてください◎

Pro Toolsで不要なオーディオデータだけを整理する方法

プロツールスの「クリップウィンドウ」を表示している状態。
オーディオデータだけではなく、midiファイルも含まれている。

ではまずPro Toolsのエディットウィンドウの右端を見てください。「クリップ」と表示されたエリアがあります。この中に、現在のセッションに関連するすべてのオーディオファイルやmidiファイルが表示されています。
エディットウィンドウの右端に「クリップ」ウィンドウが開いていないときは、画像を参考に、右下の小さな矢印をクリックしてください。クリップウィンドウが表示されます。

全クリップの中から未使用のファイルを選択する手順。
次に、「クリップ」と書かれた右にある下向きの三角ボタンをクリックしてください。

画像の様なウィンドウが表示されますので、その中から「選択」にカーソルを合わせ、次に「未使用」をクリックします。

セッション中で未使用のファイルを削除する手順。
すると、セッションで使われていないファイルが水色で選択されます。
この状態で、クリップウィンドウ内のどこかで右クリックをすると、ウィンドウが開きますので、その名から「クリア」をクリックします。

選択したデータを「クリア」するオプションを選択するウィンドウが表示されている状態。
すると、上の様なメッセージが表示されます。

「削除」

このセッションのオーディオファイルから選択したファイルが消えるだけで、ハードディスクから完全に消え去るわけではありません。
他のセッションが同一のファイルを使っている場合などは、この選択肢が便利です。

「消去」・「ごみ箱へ移動」

いずれも完全にファイルが消えます。「ゴミ箱へ移動」は、完全消去する前にファイルをゴミ箱に移動するステップが入るだけです。
ゴミ箱を空にした段階で、「消去」と同じ結果になります。

「キャンセル」

何もせずに、ウィンドウが閉じます。

プレイリストのオーディオファイルは「使用中のファイル」とみなされる。

プレイリストのオーディオデータは「未使用」として選択されていない状態のスクリーンショット。
snareトラックには3つのプレイリストがあるが、いずれのオーディオリージョンも「未使用のクリップ」選択から除外されている。

最後に、「プレイリスト」の中に入っているデータは「未使用」のデータとして自動で選択されません。
そのプレイリストが再生トラックとして使われていてもいなくても、未使用データとしてはカウントされないので、もしプレイリストの中に不要なデータがある場合は、手動で選択してから削除する必要があります。
これでセッションのオーディオファイルをスリムにする作業は終わりです。

一度覚えたら初心者でも簡単なので、ぜひセッションファイルの整理や、他人との共有に役立てて下さい◎